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市役所職員の年収・月収・ボーナスを公開します【元公務員が解説】

今回は市役所職員の給料の実態について解説します。

地元や近隣自治体の市役所で働くことを目指して一生懸命勉強しているけど、市役所職員の給料ってどれくらいなんだろう・・・?

高給取りっていうニュースも見るし、若いうちは給料少ないっていう話も聞くし・・・実際はどうなんだろう?

そういうモヤモヤした疑問を持たれている方は多いと思います。

各自治体のホームページに公開されている行政職員の平均年収は全体の中の平均年収なので正直あまり参考になりません。

夢の平均年収700万の市役所に採用されたのに、思ったより給料が少なかった・・・ということは避けたいですよね。

そこで、今回は市役所職員の年齢別の年収や月収、ボーナスについて、私の実体験も含めて解説します。

割とリアルに近い数字だと思いますので、今後のライフプラン設計の参考にしてみてください。

目次

市役所職員の平均年収

市役所職員の表面的な平均年収から見てみましょう。

それぞれの自治体における全体の平均年収です。

これは総務省が毎年発表している地方公務員給与実態調査である程度把握できます。

  • 政令指定都市:約700万(平均年齢:42歳)
  • 一般市:約630万(平均年齢:42歳)
  • 町役場:約570万(平均年齢:41歳)

市役所や町役場は自治体それぞれで独立した給与表が条例で定められているので、給与額も自治体で異なります。

一般的に都心部の自治体ほど給与は高い傾向があります。

これは物価等を考慮した地域手当の有無の影響が大きいです。

地域手当に関しては自治体によって異なりますが、給与月額の0%~20%程度の金額が支給されます。

地域手当が0%の自治体と20%の自治体では年収ベースで20%も変わってくるので志望の自治体の地域手当の有無については確認しておいた方がいいですね。

ですが、冒頭でも書いたように全体の平均年収は正直あまり参考になりません。

この中には新卒1年目の若手職員もいますし、年収1,000万超の管理職クラスの職員も含まれていますから。

年功序列の公務員の組織全体の平均年収はその自治体の年齢構成が大きく影響します。

若手の職員の採用を絞って40代~50代の職員の比率が高くなった自治体は必然的に平均年収が底上げされてしまいます。

ですので、ライフプラン設計を考える上では組織全体の平均年収を見るよりは、年齢別の平均年収で考えた方が有益だと思います。

市役所職員の年齢別年収・月収・手取り・ボーナス

20代の年収・月収・手取り・ボーナス

まずは20代の市役所職員(町役場職員)の給料です。

政令指定都市

年収380万~450万
月収(手当含む)24万~29万
月収(手取り)19万~23万
ボーナス(年2回計)90万~100万

一般市

年収350万~410万
月収(手当含む)22万~27万
月収(手取り)18万~22万
ボーナス(年2回計)80万~90万

町役場

年収310万~370万
月収(手当含む)19万~23万
月収(手取り)15万~18万
ボーナス(年2回計)75万~85万

先ほど述べたように、給料は都心部(政令指定都市など)ほど高く、地方に行くほど低い傾向があります。

若手のうちは正直あまり良い給料とはいえないですね。

私も新卒で入った政令指定都市の市役所では、1年目は残業代含めても手取り20万あるかないかぐらいでしたので、周りの民間就職組が羨ましかったです。

ですが、実体験としてお話すると、20代後半の時に勤務していた市役所(一般市)では、残業が月平均40時間ぐらいだったので、年収で550万ぐらい、月収で37万ぐらい(手取り30万ぐらい)でした。

これが高いか低いかについては議論するつもりはありませんが、残業がある部署に配属された場合は上記の年収や月収よりは高くなります。

30代の年収・月収・手取り・ボーナス

30代の市役所職員(町役場職員)の給料です。

政令指定都市

年収500万~660万
月収(手当含む)35万~43万
月収(手取り)28万~35万
ボーナス(年2回計)110万~150万

一般市

年収450万~590万
月収(手当含む)29万~38万
月収(手取り)23万~31万
ボーナス(年2回計)100万~130万

町役場

年収400万~530万
月収(手当含む)25万~34万
月収(手取り)20万~27万
ボーナス(年2回計)95万~130万

30代になってくると係長クラスの役職に就く人がポツポツ出てきます。

役職に就けると給与表の号級も上がりますので、この辺りが1つのターニングポイントかと思います。

ちなみに私の市役所退職時の年齢は30歳でしたが、最後の年の年収は500万ぐらいだったので、大体平均ぐらいな感じですね。

40代の年収・月収・手取り・ボーナス

40代の市役所職員(町役場職員)の給料です。

政令指定都市

年収720万~800万
月収(手当含む)47万~52万

月収(手取り)

38万~42万
ボーナス(年2回計)160万~180万

一般市

年収650万~730万
月収(手当含む)42万~47万
月収(手取り)34万~38万
ボーナス(年2回計)150万~170万

町役場

年収590万~680万
月収(手当含む)38万~42万
月収(手取り)31万~34万
ボーナス(年2回計)145万~165万

40代になってくると年収700万を超えてくる人が少しずつ出てきます。

私の知人に役職に就いていない40代の市役所(一般市)職員がいますが、役職が就いていなくても残業が多い部署だと年収900万ぐらいはもらえるそうです。

50代の年収・月収・手取り・ボーナス

最後に50代の市役所職員(町役場職員)の給料です。

政令指定都市

年収810万~880万
月収(手当含む)53万~57万
月収(手取り)43万~46万
ボーナス(年2回計)185万~200万

一般市

年収740万~790万
月収(手当含む)48万~50万
月収(手取り)39万~40万
ボーナス(年2回計)170万~185万

町役場

年収680万~720万
月収(手当含む)43万~45万
月収(手取り)35万~36万
ボーナス(年2回計)165万~175万

50代になると、課長級の管理職に就く人が多くなりますので、管理職手当などで年収は安定して高くなります。

また、部長級クラスに就くことができれば、一般市クラスでも、年収1,000万超えることは可能です。

他の職種との年収・月収の比較

都道府県庁職員と市役所職員の年収・月収比較

参考までに都道府県庁職員と市役所職員の40代の年収・月収を比較してみました。

都道府県庁政令指定都市一般市
年収680万~760万720万~800万650万~730万
月収(手当含む)44万~48万47万~52万42万~47万
月収(手取り)35万~39万38万~42万34万~38万
ボーナス155万~175万160万~180万150万~170万

あくまでも平均値に過ぎませんが、政令指定都市>都道府県庁>一般市>(町役場)となっているようです。

国家公務員と市役所職員の年収・月収比較

次に、国家公務員と市役所職員の40代の年収・月収を比較してみました。

なお、ここでいう国家公務員とは、総合職と一般職を合わせて算出しています。

国家公務員政令指定都市一般市
年収720万~840万720万~800万650万~730万
月収(手当含む)47万~54万47万~52万42万~47万
月収(手取り)38万~43万38万~42万34万~38万
ボーナス160万~190万160万~180万150万~170万

政令指定都市と比較しても国家公務員の方が給料が高い結果となりました。

しかし、先ほど述べたように国家公務員の数字は総合職の官僚も入っていますので、あまり参考にならないかも知れません。

国家公務員(総合職)の場合は40代後半で年収1,000万も狙えます。

ただ、霞ヶ関は不夜城と言われるぐらい残業が多いようなので、ある程度時間の犠牲はあるかもしれません。

民間企業と市役所職員の年収・月収比較

民間企業と市役所職員の給与の比較については、どの程度の規模の企業と比較するのかによって議論の中身が変わってくるので、他の記事でまた掘り下げたいと思うのですが、ざっくり結論を言うと、こんな感じになると思います。

  • 大企業>市役所>中小企業
  • 同等規模の民間企業とは同レベルの給与

公務員の給料は一応世間の情勢(民間企業の給料など)を考慮して設定されますので、民間企業の給料と比べると高すぎず低すぎずといった感じです。

金融業や小売業など、職種毎に分けて考えた方が良いと思うのですが、かなりのボリュームになりそうなので別の機会に解説します。

まとめ

以上、地方公務員、とりわけ市役所職員の年金や月収、ボーナスに焦点を当てて解説しました。

市役所職員の給与の推移については、残業の多い少ないによって多少の誤差はありますが、今回の記事の数字がリアルに近い数字だと思います。

市役所職員で働くことを目指している方は参考にしてみてください。

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